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これは、普通ではあり得ないような萌を追求した結果、成り立ってしまった小さなお話...。
ごくごく普通な土曜日。
...のはずだった。
「うーみぃーっ!!」
「うるさい...」
リビングには、ソファーでくつろぐ克哉とその克哉の腹の上で、ぴょんぴょんと跳ねるかちゅやがいた。
Mr.Rの呪いの石榴を食べてしまった眼鏡のない克哉は、石榴の呪いによって、現在の腕に収まるちょうどいい大きさになってしまい、言葉を失った。
言葉の代わりに発するかちゅやの鳴き声は、もう一人の自分、眼鏡の克哉にしか分からない。
ついでに、うさみみが垂れているのは、個人的好みによるので、あまり関係はない。
「あーむぅ!!」
「嫌だ」
「ぅみぃーっ!!」
克哉は、かちゅやが言っていることなどまるで聞こえないかのように言葉を返していると、怒ったかちゅやは近くに置かれていた克哉の右手を持ち上げて、あむあむと人差し指を噛み始めた。
だが、かちゅやは力がない。
かちゅやがどう噛もうと、全く痛くない。
それでも必死になっているかちゅやに、克哉はちょっかいをかけ始める。
「お前は、朝から元気だなぁ」
「ぅむ?」
かちゅやは克哉の指先をくわえながら、首をかしげた。
「それで奉仕をしているつもりなのかぁ(笑)?」
眼鏡の奥で、にやにやと笑っている克哉は、かちゅやがくわえている指の先を口の中で少しだけ動かした。
「んぅーっ!!」
急に動かされたので、かちゅやは驚いて、咄嗟にくわえていた指を離そうとした。
だが、意地悪く克哉は逃げるかちゅやにさらに深く指を潜り込ませる。
「ぅーっ!!うー!!」
「嫌だ...。ククッ(笑)」
かちゅやは渾身の力で克哉の指を噛んだ。
さすがに思いきり噛まれては、いくらかちゅやが小さいからと言っても痛い。
一瞬だが、克哉は痛みに指を引いた。
かちゅやはその隙に、口の中から指を引き抜いて、渾身のジャンプをして克哉の頬に噛みついた。
「っう!!?」
いきなりだった...、と言うより柔らかい頬をかぶりつかれて、克哉は痛みに顔を歪めた。
「お前...、やりやがったなぁ」
「うみゃあー!!?」
ごくごく普通な土曜日。
...のはずだった。
昨日は夜遅くまでかちゅやの遊び相手をしながら、佐伯とワインを飲んでいたせいで、いつもより起床が少し遅くなってしまった。 まだ目の前がぼやけて見える。 少し伸びをしたときだった。
「うみゃあー!!?」
「なっ!?」
かちゅやの悲鳴(?)が聞こえてきて、私は慌てて寝室から声の聞こえたリビングへと向かった。
そこにいたのは...、
「お前には、みっちりお仕置きが必要みたいだなぁ...」
完璧に悪役の笑みを浮かべている佐伯と、
「うやぁー、やーっ!!」
真っ白なうさみみを片手でまとめあげられ、空中でじたばたと泣きながら暴れるかちゅやがいた。 私には、どっちが何をしたのかは知らないが、助けるとすれば、
「おい、佐伯っ、やめろ!!」
...やっぱ、かちゅやな訳で。
佐伯の手から、かちゅやを奪いながら佐伯を見つめる。
「...嫌がってるのが分からないのか?」
「分かるに決まってるでしょう」
かちゅやは泣きながら私にしがみついて、耳をふるふるとふるわせていた。
だが、やはり同一人物と言うべきなのか、かちゅやは負けず嫌いだ。
佐伯の方を振り向いて、舌をべっと出した。
「っ!!」
佐伯の頭の血管が浮かんで見える...。
「こら、かちゅや」
私がダメだと叱ると、佐伯に向けていた視線を私に向けた。
「...っ」
息をのんでしまう。
かちゅやの顔が、あまりにも可愛すぎる...。
さっきまで泣いていたせいで目元と頬は赤く、涙の筋が少し残っている。
目は潤んでいて、身体が小さくふるえている。
そして、
「な、さ...ぅ」
この言葉は佐伯でなくても分かった。
ごめんなさいと謝っている。
「うー、ぁー...」
この言葉は分からなかったが、かちゅやが急にまた泣き出してしまった。
私は佐伯の方を見る。
「...怒ってますか、って」
どうやらかちゅやは、私が怒っていると勘違いをしてしまったようだ。
「...怒っていないぞ?」
私はそっとかちゅやの頭を撫でる。
少し落ち着いたのか、かちゅやは目を伏せて私に全てを委ねていた...。
とにかく、癒される...。
「御堂さん、あんまりそいつを甘やかさないでくださいよ」
佐伯はそう言うとため息混じりにソファーに座り、目を閉じた。
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自分なりにはがんばっていますので、どうか応援してください。
...それと、何かノマ克哉でリクエスト等があれば、
精神誠意(ボールペン以外で)描きますので、
「こんなのが見たい」
「これがこのブログには足りない」
「というか、R-18描けよ」
等、ありましたら、コメント欄にお願いします。
...あ、もちろんボールペンの方がお好みでしたら、
そっちで描きますのでよろしくお願いしますwww